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アトリオン音楽ホール・オルガニストが見た、聴いた、食べた、考えた!
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【秋田地域オルガン情報10月】

2016/09/18 13:43
2016年度オルガン講座、公開セミナーのお知らせです。

今年度は「楽譜」について考えてみたいと思います。

バッハの音楽は作者による「メモ」(自筆譜)、作者以外の人間による筆者譜、あるいは当時の出版譜により伝えられてきました。残された資料を探偵のように読み解いていく作業は音楽学の重要な分野であると同時に、「楽譜」を使い音楽を再現する私たちにも直接かかわる問題でもあります。
クラシック音楽に無くてはならない楽譜に焦点をあてた「楽譜のなぞ〜バッハのエディションをめぐって〜」.
どなたでも聴講いただけます。ご来場お待ちしております。

講師:椎名雄一郎(活水女子大学音楽学部准教授、東京藝術大学音楽学部非常勤講師)


第1回 バッハ時代の自筆譜、出版譜

10月14日(金)18:30 アトリオン音楽ホール 入場無料

・前奏曲 変ホ長調 BWV552/1
・前奏曲とフーガ ト長調 BWV541
・「これぞ聖なる十戒」BWV678 (クラヴィーア練習曲集第3巻より)
・主イエス・キリストよ,われらを顧みて BWV655 (ライプツィヒ・コラール集より)他

演奏:磯万里奈、植田恵津子、柏屋千秋、東海林美代子、中森恵美
  

第2回 19世紀以降の楽譜の歴史

12月9日(金)18:30 アトリオン音楽ホール 入場無料

・トッカータとフーガ 二短調 BWV565
・パッサカリア ハ短調 BWV582
・トリオ・ソナタ 変ホ長調 BWV525
・ただ尊き御神のままに BWV647(シュープラー・コラール集より)  
                     
演奏:加藤紅音、佐々木尚子、菅原彩乃、田代友美

(コーディネーター 香取智子)


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トッカータを学ぶ人々

2016/09/16 11:49
怒涛の秋田生活最終日。11日はトッカータ!

大仙市立大川西根小学校での公開講座。一般の方を含め16人ほどが参加してくださいました。
トッカータの概念、定義、起源などを学んだあと、フレスコバルディの聖体奉挙のためのトッカータ、バッハのトッカータとフーガ二短調(トッカータのみ)、トッカータ、アダージョとフーガ(トッカータのみ)、デュボワのトッカータの公開レッスンをしながら、トッカータの流れを辿っていきました。

その後、ルネサンスから近代までのイントナツィオーニ、プレアンブルを含むトッカータ全22曲の譜例を使って、国別、時代別に分類、さらに簡単なアナリーゼをグループごとにしながらトッカータの変化をまとめていきました。
アナリーゼには時間的制約もあったので、簡単に眺めていくだけになりましたが、トッカータとは何ものであるのかを、楽譜を通じ目からもおぼろげながら理解していただけたのではないかと思います。

「ひとつの曲の形式を追うのも面白いですね」とかわら版の会の役員さんが言ってましたが、これは私が「トッカータ」を修士のテーマしていたからできたことで、その他でやるにはそれなりの研究が必要なんですよねぇ、と思うのであります。

そして、ようやく無事帰還したわたしなのでありました。

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秋田で古楽

2016/09/16 11:41
9月9日、10日と2本のフラウト・トラヴェルソとバロックファゴットによるアンサンブルに通奏低音奏者として同行しました。

9日は大川西根小学校でのスクールコンサート&横手市かまくら館のコンサート。
小さく“2”と表記されただけだったので、二小節休みだから注意しなきゃ!と思っていましたが、本番で案の定一小節くって入ってしまいました(>_<)
スクールコンサートでは、本番直前にクラヴサン工房アダチの安達正浩さんにチェンバロのお話をお願いしたら、車からガチョウの羽を持ってきて、「フランスにいるときに食べちゃったガチョウの羽」と紹介。チェンバロは美味しいもの(ゼラチンなど)から出来ているから、煮ると美味しいスープが出来ると子どもたちに話しました。チェンバロを車に積んでいたら、子どもが近寄ってきて「ほんとにチェンバロ食べられるの?」と訊いてました(^O^)

10日はアトリオン・ミニコンサートホールでの公演。
リハーサルするたびに議論が交わされ音楽が進化していき、10日と11日は別物になっていました。コンティヌオの私も刺激的でスリリングでした。
また、普段一緒に活動していない人間が加わった場合、この方法はとても合理的に思えました。慣れるに従ってハードルを上げていくのであれば、アンサンブルに新しく加わっても無用な緊張は強いられずにすみます。また、アンサンブルにとっても新しいコンティヌオ奏者の力量を推し量りながら音楽を作り上げていけます。
コンティヌオ奏者を現地調達してきた彼らの編み出したアンサンブル法なのかもしれません。

マリオン、ベアトリス、富永さんの一行は、このあと東京、草津、静岡とツアーが続きます。

古楽に接する機会のない秋田の人々に息遣いの聞こえる音楽を楽しんでいただけたでしょうか?

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安達正浩さん製作のクラヴサン。蒔絵もジャポニスムの様式に従って、安達さんが手がけたそうです。
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美術館で対話(都美) & 百鬼夜行(秋田県美)

2016/09/12 23:02
日にちは前後してしまいますが、8月26日、都美と藝大の連携事業「とびらプロジェクト」の大人向けの鑑賞プログラム「ヨリミチビジュツカン」に参加してきました。

参加者2名にファシリテーターが加わったグループで、まず会場を一通り眺めたあと、グループごとに指令を受けとり30分ほどひとりで鑑賞。その後、参加者とファシリテーターが一緒に話をしながら、それぞれが選んだ作品を鑑賞しました。最後はみんなでティータイム。カタログを見ながら、また新たな話しに花が咲きました。

「ポンピドゥーセンター傑作展」は、1906年から1977年までの制作年順に一作品が並べられるという、とても面白い展示の仕方でした。
1945年だけは何も展示されず、第2次世界大戦のドイツ占領下で書かれたエディット・ピアフのLa Vie en roseが薄く流れていました。ちょっとショック。

私たちのグループは「あなたにとって傑作とはどれですか」というお題でした。「傑作?とは何ぞや」お題を見たときに思わず呟いてしまいましたが、ざっと会場を回ったときに自分の心に引っかかったものが、その時の私にとっての「傑作」なのだと考えました。だから同じ展示を見ても、必ずしもいつも同じものを「傑作」と思うわけではないのだろうと思います。

とても楽しい時を過ごしました

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8月29日、秋田県の記念日で無料公開だよ〜!と職場で教えられ、秋田県美の「異界をひらく〜百鬼夜行と現代アート」観てきました。

奈良美智さんの《コズミック》に描かれた女の子のまっすぐな眼差しがたまらんです。

それから、今の私はなぜか「白」に心惹かれることを発見。ポンピドゥ展でもジュヌヴィエーヴ・アスの《光のトリプティク》に惹かれ、今回も田村一さんの石のような磁器を敷き詰めた賽の河原にナツメの実がはじける《ヒラヒラ棗メ蕾ム》のインスタレーションに共感してしまったのでありました。勿論、質感は異なりますが。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


岩井優・展覧会「習慣のとりこ」をつくる AKIBI plus プロジェクト 芸術価値創造拠点1/秋田

2016/09/12 20:22
岩井優・展覧会「習慣のとりこ」をつくる
〜Making an exhibition, “Prisoner of habit” with Masaru Iwai〜

FaceBookへの投稿から

9月5日
時間がうまく合わなくて一度も参加できませんでしたが、せめて観るだけでもと、展示会場のひとつiMacガレージに行きました。それにしてもなんでこんなに暑いのだろう。。。外から眺めるにしても暑すぎて、じっくり読む気になれないのでありました。私が訪れた時間帯は33℃以上だったです。

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9月7日
明日からはコンサートで移動の日々が待っているので、秋田公立美術大学ギャラリーBIYONG POINTへ足を延ばしました。
幼少期や家庭生活が映ったさまざまなホームビデオが泡の中から朧気な姿を現すと、ふと自分の子供時代の思い出が脳裏に浮かびました。スイカ割り、花火etc. 私とは世代も地域も異なる映像なのにどこか懐かしいそれら。これが「習慣の遺伝子」なのかしらん?

秋田でオルガンを通してさまざまな人たちと関わって四半世紀、学生だった受講生がお母さんになり、お子さんを連れてワークショップに参加する姿に接することも増えました。少しは「習慣の遺伝子」に仲間入りできたのかなぁ、などと感慨にふける昼下がりなのでありました。

両会場とも9月25日まで

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9月3日 国文祭メモリアルフェスティバル in AKITA オルガンフェスティバル ご報告

2016/09/12 17:27
Let’s dance with Organ and Marimba
9月3日、音楽とダンスの協働によるワークショップ&コンサート「Let’sからだあそび」が終了しました。

音楽と身体は切っても切れないつながりがあります。人間が2足歩行を始めたとき、声を自在に操れるようになり、2本の手足がリズムの基本になりました。
身体で感じることで生まれる音楽のより深い理解と、さらに音楽から沸き起こってくる身体表現への衝動。これらがうまく結びつかないかなぁという思いから、ワークショップを編み出しました。

安達香澄先生のもと筋肉をほぐし身体への気づきを行ったあと、エスタンピー(ロバーツブリッジ写本による)のリズムで身体を動かし、また音色を変えることで曲の構造を理解しつつ、会場と舞台上の子どもたちの関係性をも構築するというアイスブレイクを行いました。
今回は会場でも動けるようなさまざまな工夫(振付け)を安達先生に考案していただきました。音楽を黙って聴くだけでなく、音楽のダイナミクスを一緒に感じてほしいという思いからでした。

マリンバによる『剣の舞』とオルガンによる『白鳥』は鑑賞と創作。
『剣の舞』では鑑賞ポイントを簡単にリズム打ちなども交え学び、『白鳥』では自分の中に浮かんでくるイメージに心を向けてもらいました。
『剣の舞』では冒頭部分をグループワークで創作。『白鳥』では簡単な振付と自由に即興的に動くことを行いました。

動きのパターンに付けたさまざまな打楽器、オルガンによる「音」に即時反応する遊びでは、当初は勝手に動き回っていた子どもたちも次第にスイッチが入ってきたようでした。
フレクサトーンの合図で全員くずれるように倒れると照明も暗転。子どもたちが「こんなのあり〜?」って倒れたまま騒いでいました。

最後はそれまで覚えた動きを使いながら『ボレロ』でまとめです。
オルガン連弾とスネア、マリンバで5分ほどに短縮されたボレロは演奏している私たちもわくわくする曲です。子どもたちも疲れも見せず頑張りました。

そして、子どもたちの「楽しかった」という声にほっと胸をなでおろした私たちなのでした。

エネルギッシュに子どもたちを導いてくださった安達香澄先生、打楽器の加賀谷田鶴子さん、伊藤智江子さん、ファシリテーションをお手伝いくださった講座修了生のみなさま、国文祭メモリアルフェスティバルin AKITAオルガンフェスティバル実行委員会のみなさま、本当におつかれさまでした。
まだまだブラッシュアップしなければならないことがたくさんありますが、秋田でファシリテーションについての理解が深まり、それぞれの場所でさまざまな活動が行われるようになったら良いなぁと思っています。

「これから先の音楽、ダンス、舞台芸術の世界がもっと繋がり、演じる側も、鑑賞する側ももっと歩み寄れるような、そんな希望が見えた時間でした。」by安達香澄先生


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【秋田地域古楽コンサート情報9月】

2016/08/04 11:25
古楽不毛の地と言っても過言ではない秋田ですが、横手市出身でザルツブルク在住の富永芳憲(Fg.)さんとそのお友達、トラヴェルソのミュンヘン在住、マリオン・トロイペル‐フランクさん、ザルツブルク在住、ベアトリス・レンチュさん、通奏低音・香取智子のバロック・アンサンブル”ザルツブルク・ミュンヘン“が、コンサートを開催いたします。
秋田市のほか、9月9日横手市かまくら館、大仙市では小学校のアウトリーチも行います。

数少ない秋田でのバロック・アンサンブルのコンサート。この機会に是非、自然な人の息遣いの感じられるバロック音楽をお楽しみください。


バロックコンサート アンサンブル“ザルツブルク・ミュンヘン”
9月10日(土)15:00開演

アトリオン・ミニ・コンサート・ホール

入場料:1500円

主催:バロックコンサート実行委員会
お問い合わせ:秋田オルガンかわら版の会HPお問い合わせフォームから http://www.organ-kawaraban.com/

出演:
マリオン・トロイペル‐フランク(トラヴェルソ)
Marion Treupel-Franck, Traversflöte
ミュンヘンに生まれる。トラヴェルソをブリュッセル王立音楽院にてB.クイケン氏に師事。2000年にドイツ、シュレードルフで「古楽器のための音楽祭」を創立し、2006年にはミュンヘン、ガスタイクで国際ルネッサンス音楽祭芸術監督を務める。ミュンヘン国立音楽大学教授。

ベアトリス・レンチュ(トラヴェルソ)
Beatrice Rentsch, Traversflöte
バーゼルに生まれる。トラヴェルソをM. トロイペル‐フランク(ミュンヘン)のもとで学ぶ。1980年よりザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団団員、1983年よりモーツァルテウム音楽大学フルート科教授

冨永芳憲(バロック・ファゴット)
Yoshinori Tominaga, Barockfagott
横手市に生まれる。武蔵野音楽大学、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学でファゴットを、バーゼル・スコラ・カントルムでバロック・ファゴットを学ぶ。1977年より在籍したモーツァルテウム管弦楽団を昨年退団、モーツァルテウム音楽大学講師。

香取智子(チェンバロ)
Tomoko Katori, Cembalo
チェンバロを有田千代子、通奏低音奏法を故クリスティアヌ・ジャコテ各氏に師事。アトリオン音楽ホールオルガニスト。


プログラム PROGRAMM
 
A. ヴィヴァルディ / 二本のフルートとファゴットの為の三重奏、ト短調
A. Vivaldi(1678-1741) / Trio g-moll für zwei Flöten und Fagott

F. クープラン / チェンバロ・ソロ 「恋のうぐいす」
F. Couperin(1668-1733) / Cembalo solo „ Le Rossignol en amour”

J.D.ブラウン / フルート・ソロの為の組曲
J.D. Braun (? – 1740?) / Suite e-moll für Flöte solo

W.Fr.バッハ / フルート・デュエット ト長調
W.Fr. Bach(1710-1784) / Duett II G-Dur aus Sechs Duette für Zwei Flöten

P.D.フィリドール / 二本のフルートと通奏低音の為の三重奏、第一組曲
P.D. Philidor(1681-1731) / Première Suite de trios pour 2 Flûtes et BC

G.Ph.テレマン / ファゴット、二本のフルートと通奏低音の為の四重奏
G.Ph. Telemann(1681-1767) /
Quatuor für Fagott, zwei Flöten und BC. aus der Tafelmusik


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ワークショップ2016のご報告

2016/07/30 09:32
昨日、本日と2つのワークショップが終了しました。

従来のオルガン・ワークショップからかなり離れた形で行うタイプだったため、子どもの反応も想像できず、不安もかなり大きいものでした。でも、いざ蓋を開けてみたら、アトリオンでは2時間半、大川西根小学校では2時間、レッスンを希望する子どもたちはそこにさらに時間が加わるとういう長時間のワークにまったく疲れも見せずに生き生きと反応してくれたのには、こちらがびっくりでした。

年齢層は、アトリオンでは3年生、4年生が中心。大川西根小学校では4歳児、幼稚園児、1年生5名など低学年が中心で、そこにお母さんもひとり加わりました。


自分が呼ばれたい名前(ペットの名前の子どももいました)を書いた名札をぶら下げた子どもたちは、マイケル・スペンサーさんが行う手も足も使うリズム打ちのアイスブレイクで開始。その後、グループリーダーのもとに5名ずつが集まり、名前にリズムを付けて手拍子を打ちながら全員で自己紹介。(これはオルフ・メソードです)
この辺では、まだまだ緊張しながら行っていました。

次に、谷川俊太郎さんの「かっぱ」の詩をどこで区切るのかを考えてから、様々なヴァリエーションを用いて群読。スピードをどんどん上げていきました。この辺で、リズムの力を借りながら子どもたちも少しずつ詩の世界に入っていきました。

そして、アトリオンでは、加賀屋淳之介さんのご指導により、この詩を演劇的にどう表現するかをグループごとに創作。「かっぱ」の詩が様々な意味に解釈できることから、グループによって自分たちの解釈を用い、かっぱの心情に合わせた朗読付きの、ごく短い演技を発表しました。もう、ここでは子どもたちの笑いが絶えませんでした。グループによっては訳の分からない「かっぱ語」でしゃべったりしていました。

加賀屋さんがお仕事の関係で参加できなかった大川西根小学校では、一柳慧さんの児童合唱のためのヴォイス・フィールドにある「かっぱ」の前半を歌いました。伴奏は音程の違うカウベル3個とオルガンです。その後、詩の解釈をちょっと演劇的に(私は演劇人ではないので加賀屋さんのようにはできませんが、ちょっと頑張ってみました)扱いました。


休憩をはさんで、今度はかっぱのストーリーの創作です。

これはワークシートを使い、2匹のかっぱが何かしたいと話をしているという設定で、
@ 何をしたいのか? Aこの2匹はどういう関係性なのか? Bどういう風にお話をしているか? という3点を皆で意見を出し合いながら考えていきました。5W1Hすべてはあまりに要素が多すぎるので3点にしましたが、中には、子どもたちが自主的に「どこで」を決めているグループもありました。

実は、グループリーダーが調整役として一番重要な役割を担っているのがこのお話作りでした。意見を分類し、どれをチョイスするかを決めさせ、ストーリーを完成させていく。このため、今回はプロフェッショナルに子どもを扱ってきた講座の修了生を中心にリーダーをお願いしました。
子どもを知っている方たちでも、短時間の子どもたちの変化にとても驚かれていました。

そして、ようやくオルガンの登場。グループごとに考えた2匹のかっぱがどういう声(音色)なのかを決め、2音からなる「かっぱ語」を使い2人が短い対話をしました。一匹の音型、リズムを聴き、それにちゃんと応対する子どももいました。「けんか」しているかっぱ、「ゆったり泳いでいる」かっぱなど、それぞれのお話のように2音を操りました。練習のあと、グループごとにお話しを読んでから、かっぱ音楽の披露をしました。

最後は、鑑賞。これもワークシートを使いました。
メシアンの「鳥と泉」の冒頭2ページを使い、どんな動物がどういうところにいるか想像してもらいました。ひとつのグループ全員に発表してもらいましたが、正解は一切求めません。最後に、メシアンの創作方法とこの曲が何を描写したものかを伝えました。

その後はサン=サーンス「動物の謝肉祭」から4曲。
鳴き声の音型を持つ曲には「何の動物」が「何をしているか」、抽象的な曲には動物の名前を教えてから、「どういうところ」で「何をしているか」を想像してもらい、ワークシートに貼り付け、1曲につき1グループ、全員に発表してもらいました。これは、ただ多様な想像を共有することだけとし、谷川俊太郎さんが「動物の謝肉祭」につけた詩集「動物たちのカーニバル」から2編の詩を、「谷川さんの想像」として紹介しました。

アトリオンでの振り返りでは、「オルガンが色々な音を出せる」「オルガンに触れられて良かった」などのほか、「色々な想像ができて楽しかった」「正しい答えがないのが面白かった」というものもありました。

短時間に子どもたちが自分のグループで協働し、議論までできるようになっていたことは特筆すべきことだと思いました。このワークショップの形は今後さまざまな発展が可能なのではないかと、リーダーを担ってくださった学校音楽教育関係者の方がおっしゃってくださったことはうれしかったです。(しかしながら、こういう音楽教育の形を認めてくださる方はまだ少数だと感じています。)

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詩のことばの区切りを探す子どもたち

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かっぱらっぱかっぱらった(香取&加賀屋)

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かっぱの話創作中

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かっぱの話創作中(大川西根小学校)

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かっぱの話を音で表現する練習中


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大川西根小学校 かっぱのお話創作中


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大川西根小学校 かっぱのお話発表会&いのくまさん「顔」Tシャツで奮闘中のキャティ
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【国文祭メモリアルフェスティバル in AKITA 2016参加事業のお知らせ】

2016/07/26 22:42
【国文祭メモリアルフェスティバル in AKITA 2016参加事業のお知らせ】

オルガンとマリンバに合わせて「レッツからだあそび!」

2016年9月3日(土)14:30開演16:00終演予定
於 アトリオン音楽ホール
入場料;中学生以上500円

舞台では子どもたちが、そして会場のみなさんは簡単な動きで参加します。
最後はあの名曲「ボレロ」です。気分はシルヴィ・ギエム?!かも。
勿論、音楽だけでもきちんと聴きます。実は、ボレロのオーケストレーションはパイプオルガンのレジストレーション(音の組み合わせ方)と深いつながりがあります。今回はオルガン連弾とスネア・ドラム、マリンバの編成です。
体を使って音楽と自然に友達になってください。
そして、体を使いながら音楽を理解していくワークでもあります。クラシック音楽は難しくない!です!

プログラム;
エスタンピー(ロバーツブリッジ写本より)、オルガン
剣の舞 /アラム・ハチャトゥリアン、マリンバ2重奏
白鳥 「動物の謝肉祭」より / C.サン=サーンス、オルガン
ボレロ(抜粋) / M.ラヴェル 、オルガン、マリンバ、スネア、ティンパニ 他

からだあそび指導;
安達香澄(コンテンポラリーダンス)
日本女子体育大学卒業。H9文化庁国内研修員/ H10派遣芸術家在外研修員(NY)Trisha Brown school 、中馬芳子&SOHK にて研修。国内外のツアーに参加、また各地のコンクールに入賞。2005 年、パフォーマンス集団ampersand[&]を立ち上げ、東北を発進地に創作活動を行う。

音楽;
加賀谷田鶴子(マリンバ、パーカッション)
伊藤智江子(マリンバ、パーカッション)
香取智子 (オルガン、ファシリテーター)
佐々木尚子(オルガン第2奏者、アシスタント)

※ 子どものワークショップ参加者募集 ダンスの技術はまったく不要です。
募集定員;小学生 30名
参加無料
当日は、動きやすい服装(ジーンズは避ける)、靴(ズックなど)でおこしください。また、ペットボトルなど蓋のついた容器に入った水、タオルを持参してください。尚、雨天の場合は履き替え用の靴をご持参ください。

お申し込み;
秋田オルガンかわら版の会HP http://www.organ-kawaraban.com/

「お問い合わせ」フォームに、お名前、年齢、ご住所、連絡先をご記入の上
「レッツからだあそび参加希望」と書いてお申込み下さい。
尚、FAXでのお申し込みも受け付けています。(チラシ裏面にFAX申込用紙があります)

締め切り;8月22日(月)

主催;国文祭メモリアルフェスティバル in AKITA オルガンフェスティバル実行委員会
共催;秋田市
お問い合わせ;秋田オルガンかわら版の会事務局 018-884-3335

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【ラ・バヤデール−幻の国】@KAAT(神奈川芸術劇場)

2016/07/04 09:27
Noismはりゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)の専属舞踊団。
3日は、その劇的舞踊vol.3「ラ・バヤデール−幻の国」神奈川公演最終日でした。

Noismの芸術監督、金森穣さんが昨年夏、平田オリザさんに「何か書いていただけませんか」と依頼したところ、平田さんから古典バレエの脚色に興味があると言われ、カースト制(格差)、信仰(宗教)の問題が内在している「ラ・バヤデール」を提案されたそうです。

金森さんは、13年目を迎えたNoismは21世紀日本の社会において、如何に社会的問題提起をできるのか、劇場専属舞踊団の社会的存在意義はそこにあると考えていらっしゃいます。
SPAC(静岡県舞台芸術センター)に所属する奥野晃士、貴島豪、たきいみきの3名の俳優陣が加わった作品は、せりふ(言葉)により、傀儡国家であった満州国、そこでのアヘン製造を想起させるなど、原作の大胆な翻案がなされていました。

舞踊はL.ミンスクの「ラ・バヤデール」を主に、演劇には笠松泰洋さんの音楽が加わる形で物語が進んでいきました。あまり違和感はありませんでした。
井関佐和子さんのソロや中川賢さんとのパ・ドゥ・ドゥは、優雅で気品があり、トゥを履いているのではと錯覚するほどでした。

衣装はISSEY MIYAKE。美しかったです。
バートル(中川さん)のアヘンによる幻覚に現れたミラン(井関さん)が立ち去ろうとするとき、バートルがそれを引き留めようとしがみつくと、ミランの衣装がごっそりはぎ取られました。後姿でしたがミランは裸体となって暗転していきます。舞台には衣装だけが残り、それが幻覚であったことを象徴していました。「なるほど〜」と思わず頷いてしまいました。

客席の前後左右を見回すとISSEY MIYAKEを身にまとったした人、人、人。なるほど、こういう鑑賞の仕方もあるのですね。オペラにイブニング・ドレスを着用するのと同じようなものなのでしょうか?それともNoismはISSEY MIYAKEがドレスコードになっているのかしらん?

Bravo! の出た舞台でした。しかしながら、オケで生演奏だったらもっと良かった…なんて言わずもがなのことを言ってはいけませんですね。


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6月25日「オルガンは語る」ご報告

2016/06/27 17:22
25日(土)「オルガンは語る」が無事終了しました。

本当に短期間での準備だったのですが、小野なおみさん、後藤香織さんが真剣に「ことばと音楽」と向き合ってくださいました。

後藤さんは、バロック時代に重要な位置を占めるアフェットやレトリックについて、演奏にスライドを用いることで、理解を容易にするよう工夫されました。

小野さんは、ご自身がフランスで勉強されたこともあり、アトリオンのオルガンにフランスらしい響きをもたらしてくれました。サンサーンスの「死の舞踏」やフォーレの「ラシーヌ讃歌」もとても美しかったです。

私の方は、加賀屋さんとの3度目のデート(リハーサル!)でなんとか朗読の世界と仲良くできた気がしました。
講座の修了生が、詩集「モーツァルトを聴く人」の詩だからといって、モーツァルトの作品と合うのか?とかなり懐疑的だったそうですが、「ぴったりだった!」と言っていました。

モーツァルトの自動オルガンのための作品(K.594)は、ヨーゼフ・ダイム・フォン・シュトリテッツ伯爵の「ミュラー美術品陳列室 」という蝋人形館にある、「ロウドン元帥を偲ぶ霊廟」に設置された時計仕掛けのオルガンのために作曲されたものです。最初のAdagioは葬送行進曲の曲想であり、実は「つまりきみは」の詩にどことなく通じるものがあるのです。。。企画者はこの程度の仕掛けはしているのです。

「ことばと音楽」というテーマのもとに、こんなにも多様性を持ったステージが創れたことは、企画に携わった私自身も驚きでした。

この企画には、従来型のコンサートの限界をどう乗り越えられるかという、ひとつの試みもありました。単に知っている曲を入れるというような小手先ではなく、オルガン音楽の新しい価値が発見できるようなコンサート作りができないかと考えているからです。

最近、あちらこちらの美術館で予算の減少もあり、コレクション展が盛んに開催されています。自らのコレクションをどのようにみせるのか、まさにキュレーションの楽しみです。

千葉市美術館では26日まで所蔵品展「ふたつの柱」を開催していました。浮世絵と現代アートの2つをコレクションしている美術館が、その両者をいくつかの視点から眺め、視点ごとにひとつのホワイトキューブに展示していくという意欲的なものでした。とても新鮮でした。

クラシック音楽も美術館と同様、過去の作品をアーカイヴしたものを再演していくものです。でも、見方を変えるとコレクション展のように新しい発見ができるのではないかと思います。

おふたりのこれからのご活躍をお祈りして



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夏休みはアトリオンのワークショップで「表現」しちゃおう!【秋田地域オルガン情報7月】

2016/06/17 13:20
ワークショップのチラシを作ってくれるReiさんの労作、できました(^ ^ )

アトリオン*夏休みオルガンワークショップ
かっぱ「オルガン」?! かっぱらった!

日時:2016年7月28日(木)13:30−15:30  受付13:00開始
定員:30名(小学生対象) 要申込み
入場無料
※ ワークショップ終了後、鍵盤楽器を学んでいる子どもたちを対象にホールのオルガンでワンポイント・レッスンを行います。定員は15名。課題曲も用意してあります。こちらも申込みが必要です。

お申し込み、お問い合わせ:秋田アトリオン事業部 018-836-7803


今年のテーマは「つたえる、つたわる」
「ことば」、ノンバーバルコミュニケーションとしての身体表現、音を出す楽器が伝えるもの。こんなことを楽しく体験していきます。

●詩人・谷川俊太郎さんの「かっぱ」であそんでみよう!
たのしい「ことばあそび」と、かっぱのきもちを身体であらわしてみます。

●オルガンでお話しよう!
いろいろな声をだせるオルガン。みんなでオルガンの声をつかっておはなしします。

●オルガンきいて「動物」さがそう!
すがたは見えぬが音がする。音楽の中にすんでいる動物たちをみんなでさがします。

かっぱのリーダー(表現の先生):加賀屋淳之介
案内人&オルガン:香取智子(アトリオン音楽ホールオルガニスト)
オルガン演奏:柏屋千秋、田代友美


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「ふたつの柱−江戸絵画/美術をめぐる」千葉市美術館

2016/06/13 21:07
美術館のコレクション展ってなかなか面白いです。

昨年は秋田市立千秋美術館の岡田謙三コレクション展で、きれいな色彩の大きな絵画という印象から一歩進んで、彼が何をどう描いてきたか、何にこだわってきたかということまで知ることができ、とても面白い発見ができました。

きょうは、千葉市美術館で「ふたつの柱―江戸絵画∕現代美術をめぐる」展。

千葉市美術館は浮世絵などの江戸絵画と現代美術のコレクションがあり、今回のコレクション展では、その両者をテーマに沿って同じホワイトキューブに並べるというとても珍しい展覧会です。
息づくかたち⇒親密な絵画たち⇒季節を楽しむ⇒遊ぶ江戸絵画⇒モノクローム⇒はざまにあるのも−虚構と日常⇒風景⇒作品とことば−ひろがるイメージ と8つのテーマから構成されていました。
入り口には1(^ ^)1、2(^ ^)2のような顔文字の描かれた秘密の指令カードが置かれ、それぞれのセクションで絵画の中から指令されたものを探すという楽しみもありました。

コレクション展はキュレーションの技を楽しむ展覧会でもあります。
美術館を好きになってくれる人が増えたらいいなぁ。

6月26日まで

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<音楽にぼくらは勇気を学ぶ>

2016/06/02 21:56
<英国のブリットスクールという音楽学校は、音楽の技術や才能なんかよりも、生徒たちの「優しさ」を育むことが何よりも大事だとしている。Be Kind, Be Original、がこの学校のメッセージだ。「優しさをもて、勇気をもて」、そして音楽がよりよいものとなるよう助け合い、冒険せよ。それが「学び」の価値であり、評価の指標である、とそれははっきりと謳っている。>

音楽に何ができるのか?この問いに明確に答えられる音楽関係者はどのくらいいるだろうか?


音楽にぼくらは勇気を学ぶ──『WIRED』Vol.21 特集「音楽の学校」に寄せて

2016年2月10日発売の『WIRED』日本版VOL.21「音楽の学校」。あらゆる評価軸が「お金」に収束し、学びや人間の価値までもが数字で評価されるこの世の中、何か新しいこと、人と違ったことをするには、何が必要か。そしてそれをどう育むのか。いまこそ、ぼくらは「音楽」に学ぶべきだ。


http://wired.jp/2016/02/10/vol21-editors-letter/
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【秋田地域オルガン情報6月 その3 加賀屋淳之介さん&香取智子】

2016/05/25 17:49
「谷川俊太郎さんの詩は私たちの心に、時にはストレートに、時にはやさしく、時には激しく、時には楽しく、そして、ときにはちょっとエッチ に、"ことば"を伝えてくれます。
けれど、この世の中でささやかに人を愛する心を持っている人に対しては、むやみに人を傷つけるようなことはしません。私たちが気付かないくらいの"かすり傷"をつられることはありますが・・・。
甘いだけではなく、苦かったり、酸っぱいような思いを絶妙な言葉の織り物で私たちをくるんでくれるのです。
今日も丁寧に谷川さんからお預かりした言葉の織り物を皆さんにおすそ分けしたいと思っています。
オルガンと朗読とのデートのようなひと時、ごゆっくりお楽しみください。」(加賀屋淳之介)


知り合いの児童文学作家・八木田宜子さんから「ねこがおどる日」を演劇として上演することをお許しいただき、加賀屋さんが脚色、演出を担当、当時の劇団プロデュースチーム・ウィルパワーさんと小学生だった加賀屋さんの愛娘さんが主演女優?としてアトリオンで初舞台を踏んだのは2012年の秋のことでした。
ジュリアン・ブレの「天使たちのワルツ」でオルガンが劇中曲を担当。舞台袖で小さな主演女優から、「あなた本当にすごい!」とベタ褒めされた私なのでした(〃'∇'〃)ゝ


谷川さんの詩が昔から大好きで、朗読と音楽のコラボが実現できうれしいかぎりです。初期の詩集から選んだ詩のイメージからオルガン曲を選びました。コンサート・ホールで用いるには自分の中に少しく抵抗がありつつも、人の体温を通じて直接に伝わっていくバッハの音楽に新鮮さを感じ「ポルノ・バッハ」を加えました。そして最後は三善晃さんの合唱曲でも有名な「生きる」。こんな時代だからこそ、この詩の持つ力、音楽の力を信じたいと思います。


詩と音楽〜谷川俊太郎をめぐって〜

・うつむく青年 (「うつむく青年」1989年)
Uミステリウム 劇付随音楽「ファウスト」より / ペトル・エベン 
UMysterium Faust for Organ / Petr Eben (1929—2007)

・音楽のように (「対詩」1981.12.24—1983.3.7正津勉×谷川俊太郎)
3つのイースターのための前奏曲「水仙」より 第2曲 / ナジ・ハキム
“Jonquilles” Trois Préludes Pascals pour Orgue
 / Naji Hakim (1955- )

・つまりきみは (「モーツァルトを聴く人」1995年)
自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調 KV594
/ W.A. モーツァルト
Fantasie in f-moll KV594 / W.A.Mozart (1756 – 1791)

・ポルノ・バッハ (「そのほかに」1979年)
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV564 よりトッカータ
/ J.S.バッハ
Toccata, adagio und Fugue C-dur BWV564
/ J.S.Bach (1685—1750)

・生きる (「うつむく青年」1989年)
太陽への賛歌 / L.ヴィエルヌ
Hymne au soleil / Louis Vierne (1870–1937)
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【秋田オルガン情報6月 その2 小野なおみさん】

2016/05/25 17:46
オルガンは語る〜3人のオルガニストによる「ことばと音楽」を巡るコンサート〜
6月25日(土)14:00開演(13:30開場)

アトリオン音楽ホール
一般前売1000円(当日1500円)/ 学生500円
主催:秋田県

出演:後藤香織(尚絅学院大学オルガン講座講師) 小野なおみ(宮城学院女子大学講師) 香取智子(アトリオン音楽ホールオルガニスト) 加賀屋淳之介(朗読)

◆今回のコンサートでは、東北にゆかりのあるこれからを担うオルガニストたちに「ことばと音楽」というテーマで、40分ほどのコンサートを企画していただきました。演奏の他、照明、プロジェクターなど必要に応じて自由にお使いいただく演奏者まかせ?のコンサートです。
プログラム、コメントを演奏順にご紹介します。

本日は小野なおみさん

小野さんは国立音楽大学を経て、フランス、トゥールーズ国立高等音楽院オルガン科でミシェル・ブヴァール、ヤン・ヴィレム・ヤンセン両氏に師事され、一等賞(premier prix)を得て卒業されました。現在は宮城学院女子大学音楽科非常勤講師、東北学院大学、尚絅学院大学、宮城学院女子大学礼拝オルガニストをされています。
プログラムもフランスのエスプリがたっぷりです。また、中世末期からヨーロッパで流行した『死の舞踏』をテーマにした絵画はペストの流行が発端と言われますが、サン=サーンスやリスト、ベルリオーズの「幻想交響曲」などに描写的な表現で取り上げられています。とても興味深いテーマのひとつで、私も小池寿子さんの著書などを読んだものでした。

フランス音楽史からみる『ことばと音楽』

フランソワ・クープラン:「修道院のためのミサ曲」より、
サンクトゥス“プラン・ジュ”“コルネのレシ”“ティエルスをテノールで”
François Couperin (1668-1733)
Messe pour les couvents - Sanctus
"Plein jeu" "Récit de cornet" "Tierce en taille"

カミーユ・サン=サーンス:「死の舞踏」
Camille Saint-Saëns (1835-1921):Dance macabre Op.40

ガブリエル・フォーレ:「ラシーヌの雅歌」
Gabriel Fauré (1845-1924):Cantique de Jean Racine Op.11

ジャン・アラン:リタニー(連祷)
Jehan Alain (1911-1940):Litanies


17〜18世紀ヴェルサイユ楽派の一人として、舞曲やオペラなどのヴェルサイユ宮廷音楽を典礼音楽に融合させたフランソワ・クープラン、19世紀のパリで花開いた標題音楽を更に発展させたサン=サーンス、戦争の20世紀に生きたアランが短い生涯の中で表現した音楽とは...。言葉というキーワードと共にフランス音楽史の流れを辿ります。
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【秋田地域オルガン情報6月】

2016/05/23 17:49
オルガンは語る〜3人のオルガニストによる「ことばと音楽」を巡るコンサート〜

6月25日(土)14:00開演(13:30開場)
アトリオン音楽ホール
一般前売1000円(当日1500円)/ 学生500円
主催:秋田県

出演:後藤香織(尚絅学院大学オルガン講座講師) 小野なおみ(宮城学院女子大学講師) 香取智子(アトリオン音楽ホールオルガニスト) 加賀屋淳之介(朗読)

◆今回のコンサートでは、東北にゆかりのあるこれからを担うオルガニストたちに「ことばと音楽」というテーマで、40分ほどのコンサートを企画していただきました。演奏の他、照明、プロジェクターなど必要に応じて自由にお使いいただく演奏者まかせ?のコンサートです。
プログラム、コメントを演奏順にご紹介します。

本日は、後藤香織さん。
後藤さんはアトリオン音楽ホールのオルガン講座を受講されたこともあるオルガニストです。フェリス女学院大学、同大学大学院修士課程を修了。ニューイングランド音楽院で林祐子氏に師事。2005年、2014年ゲラルデスキ賞、2008年ピストイア賞受賞。2006年より石巻市「遊楽館」オルガン事業を、現在は平和学園(湘南アレセイア)、尚絅学院大学パイプオルガン講師、「仙台市オルガンフレンズ」代表をされています。明日から渡欧されフリブール(スイス)でも演奏されます。


世界の共通言語としての音楽
〜調性・音型・数字・作曲技法による音楽ことば〜

・きらきら星の主題による即興演奏
【喜怒哀楽のAffetto=感情を含む】

・前奏曲 ハ長調 BuxWV137 / D.ブクステフーデ
Praeludium Cdur BuxWV137 / Dietrich Buxtehude (1637-1707)

・第1旋法のパッサカリア / J.カバニリェス
Pasacalles de 1 tono / Juan Cabanilles (1644-1712)

・死者のためのミサ, 聖体拝領のために / L.ゲラルデスキ
Per la Messa di Requiem, per l'Elevazione / Luigi Gherardeschi (1791-1871)

・讃美歌「Amazing Grace」【観客の皆さまと共に】

世界には、数千種類もの言語が存在すると言われています。パイプオルガンが語るのは、宗教, 建築, 美術(楽器に付いている装飾=彫刻や絵画), 音楽と言う「藝術」世界共通語です。しかし、古い時代の音楽を表現(理解)する為に『音楽ことば』には、伝統的な文法・用法・単語がありました。今回は、私が翻訳者となって、調性, 音型, 数字, 作曲技法が表す意味(Affetto=感情)音楽修辞学と聖書「ダビデとゴリアテ」の物語など、オルガン作品が語る音楽語(感情・物語)を取り上げます。『ことば』が重要な意味を持つ音楽として、歌劇・讃美歌も演奏します。言葉を話さないものが伝えようとする内容に耳を澄ませて、想像力と共に、考察と熟思を重ねていただければ幸いです。


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ファシリテーター養成講座

2016/05/01 22:48
マイケル・スペンサーさんの「ファシリテーター養成講座 体験編」(上野学園大学4月30日)はとても勉強になりました。
音楽の発生に遡り身体表現や言葉との密接な関係性に着目し、ことば、風土、気質、民族音楽も含めた「文化圏」を大切にする。そしてワークショップの現場で起こるコミュニケーション、人間関係もまた重要な要素となる。ざっくりと言えばこんな感じでしょうか。

たとえば、「春の祭典」の変拍子のリズムパターンを足、手、口を使って身体で表現すると、あの複雑なリズムが、あら不思議、すっと体に入ってきます。これだと子どもも遊び感覚で「春の祭典」を学べます。(実際、小学校で行ったワークショップの映像を観るとホントに楽しそう)

山里の「春」を、「聞こえてくる音」「自然」「気候」のジャンルに分け、3つのグループ各人が抱くイメージをことばで表し、その中から「鳥のさえずり」「小川のせせらぎ」「強風」を選択、6人ずつの3グループが3つの打楽器群でそれぞれのテーマのもとで創作しました。残りの一群は、2つの音程のトーンチャイムで指定された音型を繰り返すチームとそれに合わせて手足を使ったリズムパターンを創作するチーム。
20分程度の創作時間のあと、トーンチャイム→鳥→トーンチャイム→小川→トーンチャイム→強風→トーンチャイムと順番に切れ目なくアンサンブル。これ、すなわちヴィヴァルディの「春」第一楽章。リトルネッロ形式を創作しながら理解できるのでした。

椅子に座ってお利口に音楽を聴く「音楽鑑賞」とは全く異なる音楽の「学び」。Learning by doing、Kinesthetic

もう日本での活動が20年になる彼は、次の学習指導要領改訂に向けて闘志を燃やされていました。(日本の学校現場はイギリスより自由がきかないとぼやいてもいましたが)

そして私も、2日間の基礎編だけですが、夏のファシリテーター養成講座に申し込んでしまったのでありました。


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上野学園大学音楽研究センター ULM2015音楽をまなびほぐす

2016/04/28 17:15
昨年度、2回ほど参加させていただいた「音楽をまなびほぐす」の成果映像がアップされました。

さまざまな方たちとの触れ合いを通して、私も含めファシリテーションの現場で「凝り固まってしまう」「孤独に陥ってしまう」、そういうことから少しでも自由を取り戻し、生き生きとした音楽を実感、体感してもらえるように、今年もできるだけ参加したいと思います。

https://youtu.be/6LT6jMaAfVY
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『HYBRID Rhythm & Dance』@新国立劇場

2016/03/30 22:54
平山素子さんが演出、振付、出演されている『HYBRID Rhythm & Dance』(25日から27日まで)を観たくて久しぶりに新国へ。

バスク地方の伝統的な打楽器チャラパルタ(長さの異なる板状の石、あるいは厚い板を鍵盤打楽器のように並べ、2人の奏者が両手にすりこ木のような木撥を2本持ち、それを落として発音させる打楽器。一人が基本的なリズムを打ち、もう一方が合いの手を入れる)と、アイヌ民族のウポポ(唄)、そしてルーツの異なる5人のダンサーによる「ハイブリット」な舞台。チャラパルタの他、リードを持つバスクの角笛(アルボカ)を中心とした管楽器、ブズーキというリュート族の楽器、電子音も使用していました。

とにかく面白かったです。80分があっという間に過ぎました。

無機的な長い一本道のセットをさまざまに組み替え、その上下で繰り広げられるダンサーの有機的な動きに「生身」を感じ、「ダンスって人間なんだ、生き物なんだ」って妙な感心をしてしまいました。

また、チャラパルタのどこまでも拡がっていくような透明な響きとアイヌ語で歌われるウポポに、音楽が持っている原初的な力、音楽と自然が調和する世界を感じ、とても心地よかったです。

撮影も入っていたようですので、Eテレで放送されるかも

音楽・演奏:オレカTX
唄:床 絵美
ダンサー:OBA, 皆川まゆむ, 小尻健太, 鈴木竜, 西山友貴

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