2015年度秋田県オルガン奏者養成講座発表会のご報告
3月20日、2015年度秋田県オルガン奏者養成講座の発表会を無事に終えることができました。発表会といえども100名ほどの方がいらしてくださり、ありがとうございました。
1989年12月にホールがオープンする前年から開始されていた演奏法講座は、当初は初級2年のコースのみでしたが、より学びやすい環境をという声を受け、上級コース2年、フォローアップ・コース2年と次第に拡充してきました。
その後、指定管理者制度の導入により、単年度で修了する初級、フォローアップ・コースのみと簡略化を余儀なくされましたが、同時に子どもあるいは大人向けのワークショップや、受講生、修了生向けの公開講座を一般の聴講も可能にするなど、演奏以外の教育プログラムの充実を図ってきました。
そのような中、今年は私にとってエポック・メーキングな発表会となりました。
平たく言うと、対位法的な作品をペダルを使って弾けるようにすることが演奏法講座の目的(言い過ぎ?)です。したがって、バッハを中心とするドイツ・バロック期の作品群が講座の主要なレパートリーとして君臨し、その後ロマン派、近現代へと拡張していきます。
ペダルの練習が事情により困難な場合を除き、手鍵盤だけの作品は基本的にスルーします。
こういう状況では、ほとんどペダルを用いないかなり特殊?な作品群であるフランス古典期のミサ曲、マニフィカトなどは、楽器がいくらアルザスのジルバーマン様式を踏襲したものであっても、講座で扱うことはできませんでした。(私自身は、昼のプロムナード・コンサートで、フランス古典だけを1年間取り上げるプログラムを組みましたが、これは自分でいうのもなんですが、聴衆のことを考えない明らかに無謀な取り組みであります。)
ところが、今年はギランとクレランボーの2つの組曲が発表会で演奏されました。しかも、「エスプリ? リュリ、ラモーのオペラ? 洒落て?…えへっ、なんのこっちゃ?」とぶつぶつ言いながら、きちんとフランス古典の難しさに体当たりしてです!
まぁ、エスプリの「エ」までとはいかなくて、「少しは感じるようになったかな」程度ではありますが。(全然ほめないアタシ)
しかし、これは明らかにレパートリーに余裕と幅がでてきたことを示すものです。
オルガンの様式に適う作品を楽しんでいく「布石」を、長い年月をかけてようやく打てた、やっと入り口に立った、これが2015年度の発表会だったと密かに思ったのでありました。
来年度もオルガン音楽の面白さを受講生、修了生、応援してくださる方たちと共に伝えていきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

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